こんにちは。日本肌育学会の山本です。
寒い外から、暖かい室内へ入ると、身も心もホ~~っとしてしあわせな気分になりますね。
(*^-^*)
でも、問題点がいくつか生じてきます。
その1つが「結露」
今回は少し専門用語も出てきますが、私達が日頃何げなく暮らしてるお部屋の空気質にかかわる問題を考えてみたいと思います。
<結露のしくみ>
水蒸気を含んだ空気の温度を下げていくと、飽和水蒸気が少なくなるため、相対湿度が上がります。
同じ水蒸気量が含まれた空気でも、気温が高いほうが相対湿度は低くなり、気温が下がると上がります。
温度が下がっていき、空気が水蒸気を含みきれなくなると、水は液体として現れます。
これが結露です。
暖かい湿気を含んだ空気が冷やされると、飽和水蒸気量を超えた分の水が結露として現れます。
この時の結露が始まる温度を露点といいます。
水蒸気量(絶対湿度)の変化しない状態で温度を下げていき、相対湿度が100%になるところが露点となります。
ちなみに
相対湿度とは、その温度における飽和水蒸気量に対する、空気中の水蒸気量の比率をパーセントで表したもの。
飽和水蒸気量とは、水が一定容積の空間で気体(水蒸気)として存在できる最大量(単位はg/㎥)。
相対湿度100%の時の水蒸気量。気温により変化します。
気温が高い時ほど、空気中にたくさんの水蒸気を含むことができ、逆に気温が低くなると減ることになります。
露点とは、水蒸気を含んだ空間の温度を下げた時に飽和水蒸気量に達する温度のことです。
<湿度の健康への影響>
湿度が高すぎると、カビや結露の原因となり、問題となります。
逆に低すぎてもよくありません。
一般的に過ごしやすいとされるのは、相対湿度40%~60%です。
適度な湿り気は鼻や気管がフィルターとしての役目を果たすために必要です。
インフルエンザなどの湿度が低くなった時に活性化するウィルスは、気管の繊毛が乾燥することにより、さらに体内に取り込まれやすくなってしまいます。
<室内での水蒸気の発生源>
台所 ガスコンロ、シンクの水、料理に使用する水、炊飯器、等。
居室 石油・ガスストーブ(開放型)、石油・ガスファンヒーター(開放型)、加湿器、水槽、室内の洗濯物、等。
その他 洗濯機、洗面所で使用する水、トイレの水、風呂、観葉植物、人の体。
<室内での結露の発生しやすい場所>(ご存知だと思いますが☆)
浴室、サッシ、押入れ、家具・タンスの裏側
トイレ、壁面、壁の内部、コンクリート
表面結露と内部結露があります。
特に、内部結露は普段見えないところで起こるので、知らないうちに建物の内部の木材を腐朽させてしまったり、断熱材が水分を含んで性能を低下させてしまったりします。
内部結露を防止するには、壁体内に防湿層を設ける必要があります。
設計段階からの配慮が重要ですね☆彡
<健康への影響>
湿度の高い気候風土の土地柄に、高気密、高断熱の家を建てるのは、無理があるのかな~と思います。
結露の水自体が直接健康に影響を与えることはありませんが、カビが発生しやすくなり、さらに、カビをエサにしてダニが繁殖してしまいやすくなりますね。
そうすると、おうちの空気質がおかしくなり、健康被害(肌だけでなく、ぜん息、等)を及ぼすことが考えられます。
日本の気候風土にあった建物を建てることをもう一度考えてみるのも大切ですね。
スースー すき間風が入る建物は、実は人に優しいのかもしれません。
人もおうちも自然がいちばん(*^-^*)☆彡