こんにちは。日本肌育学会の山本です(*^-^*)
ちまたでは、抗菌・除菌に精を出しているのに、どうして菌に悩ませられるのでしょうか。
嫌われている菌の中に大腸菌がありますね。
大腸菌は、悪玉菌と呼ばれていますが、免疫学の専門家、藤田紘一郎先生はそうではないことをわかり易く説明してくださってますので、みなさまにもご紹介したいと思います☆
そもそも大腸菌は、人間の腸内にいて、O-157などの病原菌を退治する大事な役割を担ってくれていることをご存知でしょうか。
大腸菌がO-157から体を守ってくれるのに、大腸菌といえば汚いと食中毒の元凶のように扱っているのが、今の日本人です。
大腸菌に対する誤解が生まれた発端は、「江戸や明治の頃、東京湾の水が汚れていて、大腸菌が見つかった。おそらくコレラ菌や赤痢菌もいるかもしれない」とコレラ菌や赤痢菌と同類に並べられたことにあると思います。
誤った情報のもとに、実際には人体に大事な働きをする大腸菌を人間は抗生物質や殺菌剤で一掃しようと取り組みました。
大腸菌も生きものです。理不尽ないじめを受ければ「強くならなければ抹消される」と生き延びることに必死になります。
そして遺伝子を変化させながら、約200種もの「変種」を生みだしました。その多くは、生き延びるために強い毒性を持っています。
今、私たちを震え上がらせる菌やウイルスの多くが、抗生物質や殺菌剤などを使って、人間が消し去ろうとした結果「変種」と化し、あるいは菌そのものが力を強めてしまったものばかりです。
O-157は衛生に細心の気を配る世界一清潔な場所でのみ猛威を振るうことに注目してください。
学校や幼稚園・保育園の給食に起こったことを思い出します。
O-157は毒素を生み出す菌です。菌の持つエネルギーを全体で100とすれば、そのうちの70を毒素の産出に使ってしまうため生きる力は30ほどしかありません。
生きる力が弱いのです。
ですから、他の菌がたくさんいるような場所では生きていられません。
他の雑菌たちにすぐ負けてしまうのです。
しかし、無菌の場所では、わがもの顔で増殖します。
雑菌のいない学校給食の現場はO-157にとって猛威をふるう最高の舞台となりやすいのです。
事実、途上国にO-157は存在しません。自然と共生し、菌を受け入れて生きているからです。
O-157の恐怖に震えているのは先進国だけなのです。
いかがですか?
大腸菌についての受け止め方がかわったのではないでしょうか。
菌をいじめる・・・・って面白い表現ですね。
なんか、菌がかわいく、いとしくなっちゃいます♡
いじめられれば、いじめ返せるくらい暴力的になります。
また反対に菌との共生を選びきちんと受け入れれば、私たちの健康促進に重要な役割を果たしてくれる菌がたくさんいます。
子どもたちを病原菌から守りたいと願うのならば、子どもたちが菌と共生する道を大人が築いてあげることにつきる(*^-^*)と思いました。
「共生」・・・いい言葉ですね。