そのほか、天然の食品であっても摂取に気を付けるべき身近な有害情報があります。
その一つ、食品と薬物との相互作用が最近注目されています。
その代表的な例として、グレープフルーツがあげられます。
血圧を下げる医薬品の一つ、カルシウム拮抗薬を服用している人はグレープフルーツを食べるのは避けるべきです。
理由は、グレープフルーツはカルシウム拮抗薬の消化管における吸収・代謝に影響し、効果や副作用に影響するからです。
このような食品と薬物との相互作用を考えるときに大切なのは「どの成分が作用を起こすのか」「どれくらいの量で作用が起きるのか」ということです。
ただ、食品と薬物の相互作用の有無を単なる言葉としては知っていても、その情報の具体的な内容を理解していなければ、相互作用の影響を過大評価したり過小評価したりする事にもつながります。
だからと言って「薬物と一緒にグレープフルーツを摂取することは厳禁」と単純に決めつけるのではなく、個別の状況を考慮して柔軟に対応することも可能と考えられます。
正確な情報を入手することができれば、安全性に十分配慮しながら、柔軟な対応が可能になってきます。