以前に「菌トレ」しましょうという内容で書きましたが、今日の菌トレは、抗菌・滅菌、殺菌、除菌のちがいについて都あきこさんの「今日から菌トレ!」の中からピックアップしてみたいと思います。
スーパーやドラッグストアに行くと、バイキンをやっつけてくれそうな、効き目バッチりそうな商品が所せましと並んでいますね。
ついつい買っていませんか~
さあ、では実際にちがいをご説明していきますよ。
頭の中を整理してみてくださいね。
≪微生物制御に関する基礎用語≫
<滅菌>・・・すべての微生物、ウイルスを死滅させるか除去すること。
<消毒>・・・病原性微生物を殺し(害のない程度まで)感染性を失わすこと。
<殺菌>・・・薬物が作用して、微生物を殺すこと。
(殺傷数の程度は問わない)
<除菌>・・・微生物を取り除き、減らすこと。
(除く数の程度は問わない)
※害があっても、菌を減らせばOK。とにかく減ればいい。
<静菌>・・・菌の生育は抑制するが、殺すわけではなく、死んでいくのを待つ。
<防腐>・・・微生物の侵入、発育、増殖を防ぎ、増えないようにする。
(4℃以下の冷蔵庫に入れる、防腐剤を入れるなど)
<抗菌>・・・「菌」に対抗する、という意味で広範囲で使われる。
はっきりとした定義はない。
対象物は、細菌だけ。カビは対象外。
<抗カビ>・・・カビの繁殖を防ぐ(防ぐ程度は問わない)
「Point」
「滅菌」はすべて殺すけど「殺菌」はすべてを殺すわけではない。
「消毒」と名乗るには、害のない程度まで殺さなくてはダメ。
でも、「除菌」は菌が減れば名乗ってもいい。
「抗菌」と表示された商品は、カビに効かなくてもしかたない・・・。
≪「抗菌」って・・・≫
「抗菌」の効果とは、微生物の生育を抑制する(静菌効果)以上の働きで、死滅させる(殺菌効果)以下の働きという意味で使われることが多いんです。
言葉の定義がはっきりしないため、抗菌加工製品も中には、あいまいなものも・・・。
「抗菌」大好き日本人。
常在菌や腸内細菌やら、沢山の菌の塊である私達のイイ菌まで抗菌されたら、本末転倒ですよね。
さてさて、菌を退治する言葉の違いがわかりましたか?
では、家の中で一番バイキンが多いのはどこでしょうか・・・
答えは、「キッチン!」
中でも、バイキンにとって4大パラダイスがあります。
1.スポンジ・・・スポンジには何十億個もの細菌がいると言われています。
2.まな板・・・別名菌のマンション!古くて傷ついたものは新しいものと交換しましょう。
3.ふきん・・・食器をふいて生乾きの状態で放置していませんか?そこには菌が増殖しているのです。
4.包丁・・・柄と金属の接合部に注意!食品成分が付着しやすく洗い残すと菌の温床になります。
くれぐれも食後の食器は長時間放置しないこと!
(大腸菌は30℃で20分に1回分裂。1個の大腸菌は、12時間後に約690億個に!!)
ですね。
さて、そんな調理器具ですが、きちんと対処をすれば恐くありません。
≪調理器具の除菌・殺菌のポイント≫
①熱湯消毒・・・スポンジやまな板、包丁などは、80℃以上のお湯で殺菌しましょう。
②煮沸消毒・・・スポンジやふきん、赤ちゃんの哺乳瓶はお湯でグラグラ3分が目安。
③日光消毒・・・太陽の紫外線には殺菌作用もあり、スポンジ、まな板、食器等、ベランダで消毒しましょう。
ポイントは、キッチン用品はよく洗ってとにかく乾かす!ことですね。
哺乳瓶は、煮沸消毒で十分です。
次亜塩素酸ナトリウム入りのミ○○○などは、避けた方が良いです。
≪冷蔵庫はカミサマじゃない!≫
冷蔵庫に入れれば何もかもくさらない・・・・なーんて、考えていらっしゃる方はいらっしゃらないかと思いますが、冷蔵庫は万能ではありません。
低温に強い菌もいるし、カビも0℃から発育可能だから、フツーに生きています。
(付着している菌も増えにくくなるだけで、生きているんです。)
細菌は繁殖可能な温度によって3種類に分けられます。
高温菌・・・50~60℃でもっともよく増殖
中温菌・・・25~45℃でもっともよく増殖
低温菌・・・0~30℃で増殖
除菌するために、冷蔵庫のお掃除の目安は
「 夏に毎週。冬は2週間に1度 」
(お掃除のポイント)
①ぬれたキッチンペーパーやタオルで冷蔵庫内外を拭きあげます。
②キッチンペーパーに消毒用エタノール70%濃度を吹きかけ冷蔵庫内を拭く。
きれいに冷蔵庫をお掃除した後は、使う時にちょっとした注意をすることで、菌の増殖を防げますよ。
(パッ・スッ・サッの掟)
冷蔵庫を長々と開けて、中の物を取り出すと、すぐに庫内の温度が上がってしまい、菌の増殖を招きます。
そこで、冷蔵庫をかしこく使うには
①パッと開けて
②スッと必要なものを取り出し
③サッと閉める
そして、冷蔵庫内には30%ほどゆとりがあるといいですね!
家の中で一番、バイキンが多いキッチン。
菌トレであなたも、キッチンのお掃除をしてみませんか?
夏に向けて、さっそく菌トレお掃除、開始ですね。(*‘∀‘)